»

TOKYO LIGHTS ”Four S For S ”

Posted by MTTKD at 2013

“Four S For S” の基本的考え方
銀座・京橋・日本橋という、日本が世界に誇る地域の都市景観を創り出す景観要素としての道路照明灯を提案するに当たり、基本的考え方としてアルファベットのSから始まる4項目を掲げます。

1.最新技術への更新の可能性   
2.再生材料の積極的利用       
3.省エネルギー社会へ向けて    
4.象徴的意味の表現としての道路照明

これらの4項目の実現により景観面よりサスティナブルな社会・環境形成を世界に先駆けて提示することをコンセプトとし、作品タイトルを“Four S For S”としました。

最新技術への更新の可能性/部品の取替え可能なシステムをもつ道路照明灯 
全国に先駆けて設置されたガス灯が電気による照明灯に変更されたように、今後の技術の進化により新たな光源の開発が予想されます。東北大学、羽根教授のグループにより現在開発中の高輝度LEDもその一つに挙げられるでしょう。“Four S For S”はこのような最新技術への更新可能なシステムをもつ道路照明灯です。
中央通りは銀座・京橋・日本橋と連続した通りであり、そこに配置される道路照明灯としての基本構造は3地域とも同一です。しかしそれぞれの地域の、一日の時間の経過に関連した景観特性に対応するために地域ごとに景観的に調和した外装仕上げを施すことのできる仕組みを道路照明灯支柱部に用意しました。現状の道路景観を考えると道路照明灯のほか、道路標識、信号などが林立し景観を損ねていることは明らかです。そこで道路標識、信号などを組み込むことを前提とした道路照明灯としました。

再生材料の積極的利用/環境に配慮した材料
資源ごみの分別回収は私たちの生活に定着しつつあります。古紙は再生され暮らしの中に溶け込み始めています。しかし行政回収されたアルミ缶、ガラス瓶、ペットボトルなどはどのようなかたちで再生利用されているのでしょうか?
ここに提案する道路照明灯の基本構造となる支柱には再生アルミを用います。アルミを再生、押出成形するためのエネルギーはわずかでアルマイト加工することで耐久性にも優れます。支柱の1本の体積72.000㎝3は194.4kgで再生率50%と考えたとき、300ml.のアルミ缶27.771個分に当たります。これは中央区で1年間に回収されるアルミ缶の2.2%になります。支柱だけではなく仕上げ素材にも再生材料を極力用いることにより、持続可能な社会のモデルとなります。

省エネルギー社会へ向けて/脱化石燃料社会に向けての取り組み
環境問題を考えるとき、石油に代わるエネルギーを用いる、あるいは石油の使用量をいかに減らすかが大きな課題になっています。今回の提案では前述のリサイクル材の使用のほかに、消費電力が少なく耐久性に富むLEDを副次的光源として支柱内に内蔵しています。銀座・京橋・日本橋それぞれの地域の人の動き、通行量に合うかたちでLEDの設置個数、支柱内に配置する部位を検討ました。現在の道路照明灯は設置から38年が経過しています。今回の提案は、それ以上の年月に耐え得るように考えました。そのために道路照明灯を構成する部材には、前述のアルマイト加工したアルミの支柱のほか、灯体部に再生アルミ、基礎部にはステンレススティールを用いる事で保守管理のエネルギー削減を実現しています。外装は時に応じ変更可能とし、アルミ、石材、ガラスなどを用いることが可能です。また将来的には太陽光発電モジュールを組み込むことも可能です。

象徴的意味の表現としての道路照明 /サスティナブルな社会・環境形成のため
どこのまちにも在る何々銀座の大元締めである銀座、江戸時代より東海道の起点である日本橋、その両者にはさまれた京橋は東京の重要な中心であるばかりでなく、国際的にみても日本の中心的地位をもつ場所です。この場所の都市景観の構成要素である道路照明灯が、世界に対しいち早く環境に対し積極的取り組む姿勢を示すことは、この地域の先進性を示ばかりでなく、他の大都市においても環境問題について考え、実行するきっかけになるはずです。
サスティナブルな社会実現のための一歩となることを期待して“Four S For S” を提案します。

Description of TOKYOLIGHTS “Four S For S”
2.9km from Nihonbashi to Ginza is the center of Tokyo where an international streetscape is found. The streetlights have been changed 4 times since 1874. It was time to install new ones in the 21C and our proposal was accepted.
We thought up 4 concepts to realize a sustainable society. Innovation to materials, Reuse of recycled products, Establishing energy-saving systems and Creating symbols of areas. They were designed to capture the view of Tokyo. By Mar. 2013, 236 lights were installed.
We believe it was a success to create a sense of unity and a luminous landscape in Tokyo.

Design Director: Jun Matsui
Designer: Takuya Sakurazawa
Engineer: Sadao Hayashi

Contractors:
Ozawa Electric Construction Co.,Ltd
Yoshimoto Pole Co.,Ltd
Panasonic Corporation

Ginza street shot: Akiharu Hioki
Ginza street time laps: Darwinfish105
Music: The Night, the City and my thoughts by Serphonic

Client:
Ministry of Land Infrastructure Transport and Tourism, Japan

Advisory board:
Fabrication promotion conference for lighting in Ginza, Kyobashi, Nihonbashi / Chuo-dori

2006年 銀座・京橋・日本橋/中央通り照明デザイン国際競技 最優秀賞 受賞
2014年 D&AD Awards InBook 受賞


(c) 2018 MTTKD / JUN MATSUI + TAKUYA SAKURAZAWA DESIGN